「JSPO-AT新カリキュラムの合格率は何%くらいなんだろう」——理論試験を控えている方なら、一度は気になったことがあるのではないでしょうか。

結論から言うと、新カリキュラムの理論試験の合格率は18〜20%です。これは日本スポーツ協会(JSPO)が公式に発表している数字で、旧カリキュラム(67%)のおよそ3分の1にあたります。この記事では、公式データをもとに合格率の内訳と試験の基本構成、合格までの全体の流れ、なぜここまで低いのか、そして低い合格率の中でも合格していく人が実際にやっていることをお伝えします。

JSPO-AT新カリキュラムの合格率【2025年度 公式データ】

2025年度に実施された新カリキュラムの理論試験(春期・秋期)の結果は、以下のとおりです。

基礎応用全体(両科目修了)
2025年春期18%(19/107名)26%(26/100名)18%(21/118名)
2025年秋期21%(35/169名)33%(53/159名)20%(36/180名)

春期・秋期とも、全体の合格率は18〜20%。5人受験して1人が合格するかどうか、という水準です。表を見ると分かるとおり、基礎科目のほうが応用科目より合格率が低いという共通点があります(春期は18%対26%、秋期は21%対33%)。基礎科目でつまずく受験生が多いことは、後ほど詳しくお伝えします。

春期と秋期で合格率に差はある?

2025年の春期と秋期を比べると、全体の合格率は18%→20%とほぼ横ばいで、受験者数は118名→180名へと増えています。つまり、受験者が増えても合格率が大きく上がったわけではなく、「回を追うごとに易しくなる」という傾向は今のところ見られません。どちらの回も基礎科目が最も合格率の低い科目だった点も共通しています。「次の回を待てば受かりやすくなる」と期待するより、基礎科目を軸に対策量を確保するほうが現実的と言えます。

そもそも新カリキュラムの理論試験はどんな試験?

合格率の低さを理解するには、まず試験そのものの構成を押さえておくことが役立ちます。新カリキュラムの理論試験(CBT方式)の基本仕様は次のとおりです。

項目内容
科目基礎科目/応用科目の2科目
問題数・時間基礎・応用とも各80問・120分
出題形式五肢択一および五肢択二の混在
合格ライン基礎・応用それぞれ7割以上
合否のしくみ科目合格制(片方合格なら、次回は残り科目のみ受験可・受験料半額11,000円)
受験可能期間ATコースは初回受験から4年間

ポイントは、基礎・応用の両方でそれぞれ7割以上を取らないと「全体合格」にはならないという点です。どちらか一方が6割台でも不合格扱いになるため、片方だけ得意でも合格率は上がりにくい構造になっています。一方で、片方に合格すれば次回は残った科目だけを半額の受験料で受け直せるため、4年間という受験可能期間をふまえて計画を立てることも大切です。

新カリキュラムで合格するまでの全体像【実技確認テスト→理論試験】

合格率を正しく読むには、理論試験が「どの段階にある試験か」を知っておくと分かりやすくなります。新カリキュラムでは、次の順番で資格取得まで進みます。

ステップ内容
1. 専門科目の学習養成講習会・養成校で9科目の専門科目を学ぶ
2. 実技確認テスト(学校実施)全カテゴリーに合格することが理論試験の受験要件
3. 理論試験(CBT)基礎・応用とも各80問120分、それぞれ7割以上で合格

旧カリキュラムは「理論試験→実技試験」の順でしたが、新カリキュラムは逆で、実技確認テストに全カテゴリー合格した人だけが理論試験に進みます。つまり理論試験の18〜20%という合格率は、すでに実技をクリアした人たちの中での数字だということです。実技確認テストで何が問われるのかは実技確認テストの内容を解説した記事で詳しくまとめています。

旧カリキュラムとの違い——合格率は約1/3

比較のために、旧カリキュラムの理論試験の合格率も見てみましょう。2025年度の旧カリキュラム理論試験は、受験者1,375名に対し合格率は67%(基礎72%・応用72%)でした。新カリキュラムの18〜20%と比べると、合格率はおよそ3分の1まで下がっています。

養成校のカリキュラムそのものが新しくなったこと、CBT方式(コンピューターでの受験)に変わったこと、そして後述する試験構造の違いなどが背景にあると考えられます。「新カリキュラムだから簡単になった」というイメージを持っている方がいたら、まずこの数字を知っておいてください。この合格率18%という数字から試験の難易度をさらに掘り下げた難易度を読み解いた記事や、試験構成・受験期間・合格率の細かい違いを整理した新カリと旧カリの違いを比較した記事もあわせてご覧ください。

なぜ新カリキュラムの合格率はここまで低いのか

理論試験そのものの難易度だけでなく、新カリキュラムには合格率を押し下げる構造的な要因がいくつかあります。

  • 実技確認テストが理論試験より先にある——新カリキュラムは「実技確認テスト(全カテゴリー合格)→理論試験」の順番です。旧カリキュラムとは逆で、実技を乗り越えた人だけが理論試験に進みます
  • 科目合格制で基礎・応用それぞれ7割が必要——基礎・応用の各科目で7割以上取らないと合格できません。どちらか一方が6割台でも不合格になります
  • 五肢択一と五肢択二が混在する出題形式——「2つ選べ」という五肢択二の問題は、五肢択一よりも正解の組み合わせを絞りにくく、得点が伸びにくい形式です

実際に新カリキュラムを受験した方からも、「解答は『2つ選べ』が多い印象です」という報告が複数寄せられています。五肢択二への慣れが、得点を左右する要素の一つになっているようです。択二形式の具体的な解き方は五肢択二の解き方をまとめた記事もあわせてご覧ください。

基礎科目が「壁」になっている受験生が多い

ATネットワークが独自に行った受験者アンケート(2026年春・25名回答)でも、公式データと同じ傾向が見えています。両科目に合格したのは9名、応用のみ合格(基礎が残っている)は5名、不合格は11名でした。応用のみ合格した方だけでなく、不合格だった方の多くも基礎科目で苦戦していたと回答しており、基礎科目が最初の壁になっているケースが多いことがうかがえます。

1回目は基礎が落ちてしまいました。今回2回目で、しっかり対策して挑んで無事合格しました!!!

——新カリキュラム合格者の声

新カリキュラムは科目合格制なので、1回落としても、残りの科目だけに絞って再挑戦できます(受験料も片方だけなら11,000円)。1回で両方に合格することにこだわりすぎず、「今回はどちらかだけでも確実に取る」という考え方も、低い合格率を乗り越えるうえでは有効です。

低い合格率でも合格する人がやっていること

合格率18〜20%という数字だけを見ると身構えてしまいますが、実際に合格している人たちのやり方には共通点があります。

  • 頻出分野を優先して学習している——9科目・全937論点をすべて均等に覚えようとするのではなく、出題されやすい分野から手をつけている
  • 五肢択二の形式に慣れておく——「2つ選べ」という形式に本番で戸惑わないよう、模試や問題演習で択二形式に触れておく
  • 理解して問題を解くことを意識している——新カリキュラムは語句の暗記だけでなく、内容の理解が問われる傾向がある
  • スキマ時間を使って反復している——移動時間などにスマホで問題に触れ、演習量を確保している

とくに合格率を下げる要因になっている五肢択二と時間配分は、本番と同じCBT形式の模試で慣れておくのが近道です。模試の具体的な活用法は模擬試験の活用法をまとめた記事で紹介しています。

しっかり知識をインして、暗記ではなく理解することの出来る説明文や解説は役立ちました。

——新カリキュラム合格者の声

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よくある質問(FAQ)

Q. JSPO-AT新カリキュラムの合格率は何%ですか?

A. 日本スポーツ協会(JSPO)の2025年度公式データでは、理論試験(全体)の合格率は春期18%・秋期20%です。旧カリキュラムの67%と比べると、約3分の1の水準です。

Q. 旧カリキュラムと比べて合格率はどのくらい違いますか?

A. 2025年度の旧カリキュラム理論試験の合格率は全体67%(基礎72%・応用72%、受験1,375名)でした。新カリキュラムの18〜20%はその約3分の1の水準で、CBT方式への変更や五肢択二の混在、各科目7割という合格ラインなどが背景にあると考えられます。

Q. 基礎と応用はどちらが難しいですか?

A. 公式データでは基礎科目のほうが合格率が低く(春期 基礎18%対応用26%、秋期 基礎21%対応用33%)、基礎科目が最初の壁になりやすい傾向があります。

Q. 片方の科目だけ合格した場合はどうなりますか?

A. 新カリキュラムは科目合格制です。基礎・応用のどちらかに合格すれば、次回は残った科目だけを受験でき、受験料も半額の11,000円になります。ATコースは初回受験から4年間受験できます。

Q. 試験はどんな形式ですか?

A. CBT方式で、基礎・応用とも各80問・120分。五肢択一と五肢択二が混在し、それぞれ7割以上で合格となります。

まとめ

JSPO-AT新カリキュラムの理論試験合格率は、2025年度で全体18〜20%。旧カリキュラムの約3分の1という、決して簡単ではない数字です。ただし、理論試験が実技確認テストの後にある全体像や、基礎科目という壁の正体、各科目7割・五肢択二という試験構成の特徴、そして頻出分野から手をつけるという合格者に共通するやり方が分かれば、対策の立て方は見えてきます。

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※合格率データの出典:日本スポーツ協会「令和7年度公認アスレティックトレーナー専門科目筆記試験(新カリキュラム)実施結果」。ATネットワーク独自アンケートは2026年春の新カリキュラム受験者25名の任意回答によるもので、母数が小さいため参考情報としてご覧ください。

この記事は一般社団法人ATネットワークが作成しています。JSPO公認アスレティックトレーナーの受験対策事業として、受験対策書籍の発行・オンライン模擬試験の実施・過去問解答予想の公開を行っています。

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