結論から言うと、アスレティックトレーナーの実技試験の「内容」を知りたい方がまず押さえるべきは、新カリキュラムでは実技が「実技確認テスト」という形で各養成校(学校)内で実施され、全カテゴリーの合格が求められるという点です。この記事では、実技試験が何を確認する試験なのか、評価・応急処置・テーピングなど実技で問われる主な動作の例、旧カリとの順番の違い、そして実技の後に必ず来る理論試験(CBT)でどこにつまずくのかまでを、2025年度のJSPO公式データをもとに整理します。実技そのものの合否を左右するのは日々の実習ですが、その先の理論試験は独学の設計が合否を分けます。

アスレティックトレーナーの実技試験とは?何を確認する試験なのか

アスレティックトレーナーの実技試験とは、座学の知識を実際の現場動作として正しく実演できるかを確認する試験です。理由は明確で、アスレティックトレーナーの仕事は評価・応急処置・アスレティックリハビリテーションなど「手を動かす」場面が中心だからです。たとえば徒手検査の手順やテーピングは、答えを暗記していても手が正しく動かなければ現場で通用しません。だからこそ実技は「知っている」ではなく「できる」を確認する試験だと理解しておくことが、対策の出発点になります。

新カリキュラムの実技は「実技確認テスト」——学校で実施される

新カリキュラムで最も重要な変更点は、実技が「実技確認テスト」として各養成校で実施され、全カテゴリーの合格が求められることです。しかも新カリキュラムは「実技確認テスト → 理論試験」の順番で、旧カリキュラム(理論のあとに実技)とは逆になりました。この違いはAT新カリキュラムと旧カリキュラムの違いを比較した記事でも詳しく触れています。つまり実技は「本番の一発試験」ではなく、日々の実習と学校内テストの積み重ねで全カテゴリー合格を目指す形になったのです。

新カリキュラム旧カリキュラム
順番実技確認テスト → 理論試験理論試験 → 実技試験
実技の実施場所各養成校(学校内)集合実施
実技の合格条件全カテゴリー合格—

出典:日本スポーツ協会(JSPO)。新カリキュラムでは実技(実技確認テスト)を全カテゴリー合格してから理論試験へ進む——この順番を最初に把握しておくと、学習計画が立てやすくなります。

実技試験の「内容」として問われる主な実技(カテゴリー別の例)

「実技試験の内容」を知りたい方の多くが気になるのは、具体的にどんな動作が問われるのかという点でしょう。実技確認テストはアスレティックトレーナーの実務に直結する動作を確認するもので、代表的なものは次のように整理できます。アスレティックトレーナーの業務が「予防・評価・応急処置・アスレティックリハビリテーション」を柱とするため、実技もこれらに沿った動作が中心になります。

実技の領域確認される動作の例
評価・測定(アセスメント)徒手検査・整形外科的テスト、関節可動域や筋力の測定、問診・観察の手順
応急処置外傷への初期対応、RICE処置、固定・搬送などの安全な対応手順
テーピング・固定部位ごとのテーピング、目的に応じた巻き方・固定の正確さ
アスレティックリハビリテーション運動療法・再発予防プログラムの実施と指導
コンディショニングストレッチやウォームアップなどの指導動作

これらはアスレティックトレーナーの役割から導かれる代表的な実技の例です。ただし実技確認テストの具体的なカテゴリーや合格基準は、各養成校のカリキュラムとJSPOの定めに沿って実施されるため、まずは在籍校の指導内容を基準にしてください。本番が近い方は、現場での動作を落ち着いて再現できるよう、実技試験の本番前に確認しておきたいことをまとめた記事も参考になります。

実技試験の内容はどこまで公開されている?(対策の注意点)

結論として、実技確認テストの細かな出題内容は各養成校の実習・指導に沿って実施されるため、外部の市販教材で「実技そのものの合否対策」を完結させることはできません。理由は、実技が学校内で行われる確認テストであり、現場での動作評価が中心だからです。具体的には、テーピングや徒手検査などは実習の反復と指導者からのフィードバックでしか磨けません。ですから実技については、まず在籍校のカリキュラムと実習に集中するのが正解です。当ネットワークが提供しているのは、この実技の「後」に来る理論試験の対策教材である点にご注意ください。

  • 実技(実技確認テスト)——学校で実施。実習の反復と指導が対策の中心
  • 理論試験(CBT)——実技を全カテゴリー合格した後に受験。ここが独学設計の勝負どころ

実技確認テストの「後」に来る理論試験こそ、独学の壁

実技を全カテゴリー合格しても、その先の理論試験(CBT)は数字で見ると決してやさしくありません。理由は合格率に表れています。2025年春のJSPO公式データによると、新カリ理論試験の合格率は全体18%(受験118名・合格21名)、基礎18%(受験107名・合格19名)/応用26%(受験100名・合格26名)。2025年秋は全体20%(受験180名・合格36名)、基礎21%(受験169名・合格35名)/応用33%(受験159名・合格53名)でした。旧カリの2025年度理論が全体67%(受験1,375名)だったことと比べても、新カリ理論の難しさが際立ちます。この難易度は合格率18%から読み解くAT試験の難易度の記事でも詳しく解説しています。だからこそ実技をクリアした人ほど、理論試験の設計に早めに取りかかることが重要です。

理論試験全体基礎応用
新カリ 2025年春18%(118名中21名)18%(107名中19名)26%(100名中26名)
新カリ 2025年秋20%(180名中36名)21%(169名中35名)33%(159名中53名)
旧カリ 2025年度67%(受験1,375名)72%72%

出典:日本スポーツ協会(JSPO)。理論試験は基礎・応用とも80問120分、五肢択一と五肢択二が混在します。科目合格制で基礎・応用それぞれ7割以上が必要で、片方だけ合格なら次回は残り科目のみ受験できます(受験料は半額の11,000円)。受験可能期間はATコースで初回受験から4年間です。実際の受験者からも、出題傾向についてこんな声が届いています。

解答は『2つ選べ』が多い印象です

——新カリキュラム受験者の出題傾向レポートより

この「2つ選べ(五肢択二)」への対応は、新カリ理論で差がつくポイントです。解き方のコツはJSPO-AT 五肢択二の解き方の記事で具体的に解説しています。理解ベースで学んだ受験者からは、次のような声も寄せられています。

しっかり知識をインして、暗記ではなく理解することの出来る説明文や解説は役立ちました。

——新カリキュラム合格者の声

1回目は基礎が落ちてしまいました。今回2回目で、しっかり対策して挑んで無事合格しました!!!

——新カリキュラム合格者の声

ラインですぐ開ける問題はサクッとすぐできてよかったです。

——新カリキュラム受験者の声

※これらは少数の参考情報であり、合格率を示すものではありません。実技を終えた方が次に向き合う理論試験の「手ざわり」として受け止めてください。

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よくある質問

実技試験の内容(問われる実技)には何がありますか?

アスレティックトレーナーの実務に沿って、評価・測定(徒手検査や関節可動域・筋力測定など)、応急処置、テーピング・固定、アスレティックリハビリテーション、コンディショニングといった動作が代表例です。ただし実技確認テストの具体的なカテゴリーや合格基準は各養成校のカリキュラムとJSPOの定めに沿って実施されるため、在籍校の指導内容を基準にしてください。

新カリキュラムの実技試験はどこで受けますか?

新カリキュラムの実技は「実技確認テスト」として各養成校(学校)で実施され、全カテゴリーの合格が求められます。集合形式で行われていた旧カリキュラムとは異なり、日々の実習と学校内テストの積み重ねが対策の中心になります(出典:日本スポーツ協会)。

実技と理論、どちらが先ですか?

新カリキュラムは「実技確認テスト → 理論試験(CBT)」の順です。実技を全カテゴリー合格してから理論試験に進みます。旧カリキュラムは理論のあとに実技という逆の順番でした(出典:日本スポーツ協会)。

理論試験の合格率はどのくらいですか?

2025年春のJSPO公式データによると、新カリ理論試験は全体18%(受験118名・合格21名)、2025年秋は全体20%(受験180名・合格36名)でした。基礎・応用それぞれ7割以上が必要な科目合格制です。

片方の科目だけ合格した場合はどうなりますか?

基礎・応用のどちらか一方だけ合格した場合、次回は残りの科目のみを受験できます。受験料は半額の11,000円です。受験可能期間はATコースで初回受験から4年間です。

この記事は一般社団法人ATネットワークが作成しています。JSPO公認アスレティックトレーナーの受験対策事業として、受験対策書籍の発行・オンライン模擬試験の実施・過去問解答予想の公開を行っています。

一般社団法人ATネットワーク
受験対策事業部