結論から言うと、アスレティックトレーナー試験のおすすめ教材は「予想問題集(9科目)・AT Handbook・オンライン模擬試験」の3本柱です。この記事では、日本スポーツ協会(JSPO)が公表した2025年度の公式データをもとに、なぜ教科書だけでは新カリキュラムに足りないのか、各教材をどう選び・どの順番で・どの時期に使い分ければよいのかを、比較表を交えて整理します。教材選びで迷っている方の「ハブ」として使っていただける記事です。
アスレティックトレーナー試験のおすすめ教材とは?
おすすめの教材は、役割の違う3種類をそろえることです。理由は、新カリキュラムの理論試験が基礎・応用それぞれ80問120分・五肢択一と五肢択二の混在という構成で、単に用語を覚えるだけでは通用しないからです。具体的には、知識をインプットするAT Handbook、新作問題に慣れる予想問題集、本番形式で仕上げるオンライン模擬試験という組み合わせが有効です。1冊で完結する魔法の教材はなく、目的別に組み合わせるのが結論です。
なぜ教科書だけでは新カリに足りないのか?
教科書だけでは足りない、というのが率直な結論です。理由は、新カリキュラム移行後の合格率が大きく下がっているからです。2025年度のJSPO公式発表によると、新カリ理論試験(CBT)の合格率は2025年春が全体18%(受験118名中21名合格)、2025年秋が全体20%(受験180名中36名合格)でした。旧カリの2025年度全体67%(受験1,375名)と比べると、その差は歴然です。詳しくはアスレティックトレーナー試験の難易度は?2025年度合格率18%で読み解くでも解説していますが、この差を埋めるのが教材の役割です。
| 区分 | 2025年春 | 2025年秋 |
|---|---|---|
| 基礎 | 18%(107名中19名) | 21%(169名中35名) |
| 応用 | 26%(100名中26名) | 33%(159名中53名) |
| 全体 | 18%(118名中21名) | 20%(180名中36名) |
なお新カリキュラムでは実技確認テスト(全カテゴリー合格)→理論試験の順に進み、旧カリとは順序が逆です。また科目合格制で基礎・応用それぞれ7割以上が必要、片方だけ合格すれば次回は残り科目のみ(受験料半額11,000円)で受験できます。ATコースは初回受験から4年間受験可能です。教材は、この制度を理解したうえで「弱い科目に集中する」使い方ができるものを選ぶのがポイントです。
教材選びで失敗しない3つのチェックポイント
教材を選ぶときは、次の3点を満たしているかを確認すると失敗が減ります。新カリの出題傾向と科目合格制に合っているかどうかが判断基準です。
- 科目別に対策できるか——科目合格制なので、残った科目だけを狙い撃ちできる構成が有利
- 新作問題・五肢択二に対応しているか——過去問の丸暗記では届かない「考えて選ぶ」問題に慣れられるか
- CBTの本番形式で練習できるか——80問120分の時間配分と操作感を体験できるか
特に見落としがちなのが2つ目です。実際の受験者からは「解答は『2つ選べ』が多い印象です」という声が複数寄せられており、五肢択二への対応は合否を分けやすいポイントです。五肢択二の具体的な解き方はJSPO-AT 五肢択二の解き方|消去法4ステップと失点しない時間配分で解説しています。
おすすめ教材の比較一覧
まず全体像を1枚の表で把握しましょう。3種類の教材は、それぞれ「いつ・何のために使うか」が異なります。役割を混同すると「問題集ばかり解いて知識が定着しない」「インプットだけで本番形式に慣れていない」といった偏りが起きます。下の比較表で、自分に足りていない部分を確認してみてください。
| 教材 | 主な役割 | 向いている時期・人 |
|---|---|---|
| AT Handbook | 知識のインプット・理解の整理 | 基礎固めをしたい人・学習初期 |
| 予想問題集(9科目) | 新作問題・出題形式への対応 | 科目ごとに弱点を潰したい人 |
| オンライン模擬試験 | 本番形式での実力チェック | 試験直前・仕上げ段階の人 |
予想問題集(9科目)はどんな教材?
予想問題集は、新作問題への対応に特化した教材です。理由は、新カリの理論試験では過去問と同じ問題がそのまま出るわけではなく、五肢択二など考えて選ぶ形式が増えているためです。科目ごとに分かれているので、科目合格制と相性がよく「基礎だけ残っている」「特定科目が弱い」といった状況で必要な部分だけ集中して対策できます。過去問だけでは足りない理由はJSPO-AT 予想問題集はなぜ必要?過去問だけでは対策できない新カリの理由で詳しく解説しています。弱点科目を狙い撃ちしたい人におすすめです。
- 科目別構成——残り科目だけを効率よく対策できる
- 新作問題対応——過去問の丸暗記では届かない範囲を補う
- 五肢択二への慣れ——「2つ選べ」形式の思考プロセスをトレーニング
AT Handbookはどう使う?
AT Handbookは、知識のインプットと理解の整理に使う教材です。理由は、問題演習の前段として「なぜそうなるのか」を理解しておかないと、五肢択二のような判断が必要な問題に太刀打ちできないからです。実際に合格者からは、暗記ではなく理解につながる解説が役立ったという声が寄せられています。使い方の詳細は効率的なAT試験対策にどう使う?AT Handbookの使い方紹介にまとめています。まず土台を作りたい学習初期の方におすすめの1冊です。
しっかり知識をインして、暗記ではなく理解することの出来る説明文や解説は役立ちました。
——新カリキュラム合格者の声
オンライン模擬試験の役割は?
オンライン模擬試験は、本番形式で実力を測る仕上げの教材です。理由は、新カリの理論試験がCBT(コンピュータ上での受験)であり、紙とは操作感が異なるからです。80問120分という時間配分に慣れておくことも重要です。合格者からは、スマホですぐ問題に取り組める手軽さを評価する声もありました。試験構成そのものを知りたい方は理論試験は結局、何が出るのかを、模擬試験で五肢択二をどう練習するかはAT模擬試験の活用法|五肢択二対策もあわせてご覧ください。直前期に自分の到達度を確認したい人におすすめです。
ラインですぐ開ける問題はサクッとすぐできてよかったです。
——新カリキュラム合格者の声
教材はどの順番で使えばいい?
おすすめの順番は「AT Handbookで理解→予想問題集で演習→模擬試験で仕上げ」です。理由は、インプット・演習・実戦という学習の自然な流れに沿っているからです。具体例として、まずHandbookで各科目の理解を固め、次に予想問題集で弱い科目を科目別に潰し、最後に模擬試験で本番の時間感覚をつかむ、という流れが取り組みやすいです。ある合格者は「1回目は基礎が落ちてしまいました。今回2回目で、しっかり対策して挑んで無事合格しました」と語っています。科目合格制を活かし、残った科目に教材を集中投下するのが結論です。
学習時期別の教材の使い分け
3本柱は「同時に全部」ではなく、時期をずらして重心を移していくのがコツです。下の表は、試験日から逆算したときの目安です。学習初期はインプット中心、中期は科目別の演習、直前期は本番形式の仕上げへと重心を移すと、抜けが少なくなります。
| 時期 | 中心となる教材 | この時期の目的 |
|---|---|---|
| 学習初期(〜試験3ヶ月前) | AT Handbook | 各科目の理解を固める(暗記より理解) |
| 中期(3ヶ月〜1ヶ月前) | 予想問題集(9科目) | 弱点科目を科目別に演習・五肢択二に慣れる |
| 直前期(1ヶ月前〜) | オンライン模擬試験 | 80問120分のCBT形式で到達度を確認 |

よくある質問
教材は教科書と別に用意すべきですか?
用意することをおすすめします。2025年度のJSPO公式データでは新カリ理論試験の合格率が全体18〜20%と低く、教科書の内容理解に加えて、新作問題や五肢択二の出題形式に慣れる演習が必要と考えられるためです。役割の違う予想問題集・Handbook・模擬試験を組み合わせると、抜けを減らせます。
おすすめ教材はどれから始めればいいですか?
AT Handbookから始めるのがおすすめです。まず「なぜそうなるのか」を理解してから予想問題集で演習し、最後にオンライン模擬試験で本番形式に慣れる、という順番が学習の流れに沿っています。学習初期はインプット、中期は科目別演習、直前期は仕上げ、と時期で重心を移すと無理がありません。
科目合格した場合、次回は何を使えばいいですか?
残った科目に対応した教材を集中して使うのがおすすめです。新カリは科目合格制で、基礎・応用のどちらか一方に合格すれば、次回は残りの科目のみ(受験料半額11,000円)で受験できます。科目別に分かれた予想問題集なら、必要な科目だけを効率よく対策できます。なおATコースは初回受験から4年間受験可能です。
模擬試験はいつ使うのがよいですか?
試験直前の仕上げ段階での利用がおすすめです。新カリの理論試験は基礎・応用とも80問120分のCBT形式のため、時間配分と操作感に慣れておくことが大切です。インプットと演習をひと通り終えたあとに、本番形式で到達度を確認する使い方が効果的です。
この記事は一般社団法人ATネットワークが作成しています。JSPO公認アスレティックトレーナーの受験対策事業として、受験対策書籍の発行・オンライン模擬試験の実施・過去問解答予想の公開を行っています。
一般社団法人ATネットワーク
受験対策事業部
