「過去問は、いつから始めるべきですか?」——この質問も、勉強中の受験生からよくいただきます。

「教科書をひと通り終えてから」と考える方が多いのですが、実はこの順番には注意が必要です。今日は、過去問演習を始めるタイミングと、正しい使い方についてお伝えします。

なぜ「解けた」だけでは足りないのか

過去問を解いていると、正答率が上がっていくのが嬉しくて、つい「解けた数」だけを追いかけてしまいがちです。しかし、過去問演習の本当の目的は、点数を取ることではなく、「なぜその答えになるのか」を説明できる状態を作ることです。

選択肢を消去法で当てられても、その根拠が教科書のどの知識に基づいているかを説明できなければ、少し表現の違う新作問題が出た瞬間に対応できなくなります。

過去問対策の到達目標

過去問は「早めに触れる」のが正解

「教科書を完璧にしてから過去問へ」という順番を待っていると、いつまで経っても過去問に手をつけられません。むしろ、教科書を一度読んだ段階で早めに過去問に触れ、「今の自分がどこまで解けるか」を知ることが大切です。

解けない問題があれば、それが「まだ勉強していない範囲」なのか、「勉強したのに理解が浅い範囲」なのかが分かります。この気づきこそが、残りの勉強時間を何に使うべきかを教えてくれます。

解説・参照ページがあると、格段に効率が上がる

過去問を解く上で、多くの受験生が困っているのが「解答だけでは、なぜそうなるのか分からない」という点です。合格報告アンケートにも、こんな要望が寄せられています。

理論試験の解答だけでなく解説あるいは教本の参照ページ

——旧カリキュラム合格者の声(受験の際にあったら良かったコンテンツより)

解答だけを見て「合っていた/間違えていた」で終わらせず、なぜその答えになるのかを教科書に戻って確認する——このひと手間が、知識を「使える形」に変えていきます。

過去問を使った、先輩たちのやり方

実際に合格した方々は、それぞれのペースで過去問と向き合っていました。

過去問を全て満点取るぐらいまで解く。教科書読みました。

——旧カリキュラム合格者の声

令和の過去問を全部暗記する勢いで1年間ひたすら解いて、分からないところは教科書や資料で深掘りして勉強しました。

——旧カリキュラム合格者の声

どちらの方にも共通しているのは、「解く」と「教科書に戻る」を繰り返している点です。過去問を1周して終わりではなく、分からないところに何度も立ち返る姿勢が、合格につながっています。

今の時期の目安

10月の試験本番から逆算すると、5月は過去問演習を本格化させるのに良いタイミングです。まだ過去問に触れていない方は、まずは1年分を通しで解いてみて、今の自分の立ち位置を確認してみてください。

AT予想問題集(旧カリキュラム対応版)には、公式非公開の解答に対する予想解答と解説が収録されています。

今日、1年分だけ解いてみてください

「完璧に準備してから過去問を解く」のではなく、「過去問を解きながら、準備を整えていく」——この発想の転換が、5月からの学習を大きく変えるはずです。

間違えた問題を、そのままにしない

過去問演習を続けていると、同じ分野で何度も間違える問題に出会います。ここで「たまたま間違えた」と流してしまうと、本番でも同じ間違いを繰り返す可能性が高くなります。

間違えた問題は、正解を確認するだけでなく、「なぜ自分はその誤った選択肢を選んでしまったのか」まで振り返ってみてください。多くの場合、似た用語を混同していたり、条件文の読み飛ばしがあったりします。この振り返りを積み重ねることで、単なる暗記ではなく、問題文の読み方そのものが鍛えられていきます。

間違えた問題だけをまとめたノートを作る方も多くいます。専用のノートを作らなくても、過去問集に印をつけておき、試験直前にその印だけを見返す、という使い方でも十分効果があります。

直近の過去問だけでは、足りないことも

「直近1〜2年分の過去問だけを繰り返す」という対策だけでは、出題範囲全体をカバーしきれないことがあります。旧カリキュラムの理論試験は幅広い分野から出題されるため、少し古い年度の過去問にも、今の試験に通じる基礎知識が数多く含まれています。

時間に余裕があれば、複数年度の過去問に目を通し、繰り返し問われている分野・用語を把握しておくと、出題の傾向がより立体的に見えてきます。

一般社団法人ATネットワーク
受験対策事業部